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行き過ぎた資本主義の先に、私たちはどんな社会を描くのか

SDGsフォーラムで考えた「分かち合い」と「今より綺麗にして返す」生き方

地 域 共 創 が 生 み 出 す 福 岡 の 未 来 ~ ロ ー カ ル S D G s の 実 践 ~

本日(2026/02/05)、SDGsをテーマにしたフォーラムに参加する機会をいただいた。

主にシェアリングエコノミー、ソーシャルビジネス、豊かさの再定義について

登壇者はこちら。

言葉としては聞き慣れているはずなのに、この日の対談は、どれもが「頭で理解する」では終わらず、「自分はどう生き、どう社会に関わるのか」という問いとして、深く胸に残った。

行き過ぎた資本主義を“戻す”のではなく、“編み直す”という視点

石山アンジュさんの話で特に印象に残ったのは、「シェアリングエコノミーは、行き過ぎた資本主義の中間にある概念だ」という言葉だった。

私有化が進み、効率と成長を追い求める中で、私たちは多くの便利さを手に入れた一方で、環境負荷、格差、孤独といった歪みも同時に抱え込んできた。

シェアリングエコノミーは、単なる「モノの貸し借り」ではない。

本来は共有されていたはずの資源や関係性を、デジタルの力を使って現代的に“編み直す”試みなのだと、改めて腑に落ちた。

とくに、日本の地方が直面している人口減少、税収減、行政リソースの限界という現実において、

「すべてを行政が担う」のでも、「すべてを市場に任せる」のでもなく、

人・モノ・スキル・時間を“共有”することで、共助の総量を増やしていく。

この発想は、SDGsの「誰一人取り残さない」という理念とも、極めて親和性が高いと感じた。

「生まれた時より、今よりも、綺麗にして返す」という生き方

田口さんの話で心を打たれたのは、「生まれた時よりも、今よりも、社会や地球を少しでも良くして返す」という人生観だった。

遠足の帰りに「来た時よりも綺麗にして帰ろう」と言われた、あの感覚。

それを人生や社会全体に重ね合わせる視点は、とてもシンプルで、同時にとても強い。

利益や規模の拡大だけを成功指標にせず、

「社会的な変化が起きているか」を常に問い続ける。

売上が伸びていても、社会的インパクトが生まれていなければ評価しない。

その姿勢は、SDGsが掲げる“結果(アウトカム)”を重視する考え方そのものだと感じた。

また、「誰かのために動くことが、巡り巡って自分の幸福になる」という話は、

ウェルビーイングという言葉が広がる今だからこそ、多くの人に届いてほしい価値観だと思う。

学びの多かった、司会・古賀さんの「場のつくり方」

今回のフォーラムで、もう一つ大きな学びだったのが、司会を務めた古賀さんの進行だった。

専門的で抽象度の高いテーマを扱いながらも、

話を遮らず、要点を整理し、次の問いへと自然につないでいく。

登壇者それぞれの思想や熱量を引き出しながら、会場全体が「考える側」に回れる空気をつくっていた。

単なる時間管理や質問役ではなく、

「対話をデザインする」という司会のあり方は、

行政・市民・事業者をつなぐ場づくりにおいて、非常に示唆に富んでいた。

SDGsボードゲームを入り口に、教育×行政×企業をつなぐ挑戦

今回のフォーラムでは、福岡県内4自治体の皆さまに対し、私自身も10分間のピッチをさせていただいた。

その中でお話ししたのが、SDGsボードゲームを入り口に、教育・行政・企業をつなぎ、地域課題を“自分ごと化”しながら解決していく取り組みについてである。

SDGsは、理念としては広く知られるようになった一方で、「難しい」「自分には関係ない」「何から始めればいいかわからない」という声も少なくない。

そこで、あえて知識のインプットから入るのではなく、体験型のSDGsボードゲームを入口にすることで、子どもから大人までが自然に「社会の仕組み」「利害のつながり」「選択の結果」を体感できる場をつくってきた。

このボードゲームの大きな特徴は、正解を教えることではなく、

「なぜそうなったのか」「他にどんな選択肢があったのか」を対話の中で考える点にある。

その過程で、参加者自身が地域の課題や可能性に気づき、

「じゃあ自分たちのまちでは、何ができるだろう?」という問いが自然と生まれてくる。

ピッチでは、この取り組みを学校教育だけに閉じないことを強調した。

学校では探究学習やキャリア教育として、

行政は地域課題の可視化や政策づくりの土台として、

企業はCSRや人材育成、地域連携の入り口として関わる。

それぞれが単独でSDGsに取り組むのではなく、

共通の「体験」と「言語」を持つことで、立場を超えて対話できる関係性をつくる。

これこそが、教育×行政×企業をつなぐ意味だと考えている。

SDGsボードゲームは、あくまで“入口”にすぎない。

大切なのは、その先に実際の地域課題があり、

それをどう事業に、政策に、学びに落とし込んでいくかだ。

今回のフォーラムで語られた

「シェア」「共助」「ソーシャルインパクト」「今より綺麗にして返す」という価値観は、

まさにこの取り組みが目指している方向と重なっていた。

自治体の皆さまと意見交換をさせていただく中で、

「教育を起点に、行政施策とつながる可能性があるか」

「企業を巻き込むイメージが具体的になった」

「ぜひ一緒にやらせて頂きたい」

という声をいただけたことは、大きな手応えだった。

SDGsは、計画書や総合計画の中だけで完結するものではない。

人が集まり、対話し、試行錯誤する“場”をどうつくるか。

その小さな実践の積み重ねが、地域の未来を形づくっていく。

このピッチもまた、その一歩であったと感じている。

SDGsは「未来の話」ではなく、「今日の選択の積み重ね」

今回のフォーラムを通して強く感じたのは、

SDGsは決して遠い未来や特別な人の話ではなく、

私たち一人ひとりの、日常の違和感や選択の積み重ねから始まるということだ。

行き過ぎた資本主義に違和感を覚えること。

誰かが取り残されている状況を見過ごせないこと。

今よりも少し良い状態で、次の世代に手渡したいと思うこと。

そうした感覚を大切にしながら、

行政、ビジネス、市民活動、それぞれの立場でできる一歩を重ねていく。

この日の対話は、その背中をそっと押してくれる時間だった。

本日、このような機会を頂きました福岡県の藤岡さんには大変感謝です。

筑紫野市議会議員

春口あかね

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